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餌付け?

 朝倉さんは以前は「視えた」が、結婚を経てからその能力が薄れてたという。
 ピーク時は霊の姿をはっきり視認できたが、今ではガラス戸の向こうに立つ誰かのような、存在をぼんやりとした感じられないそうだ。
「旦那がねぇ、すごく鈍感なの。鈍感さに中和されたのかなぁ。よく『視えると大変』って聞くじゃない。確かに大変だったけど、視えないっていうのも、もどかして苛々するもんね」
 今お住まいのマンションにも何かが棲みついていることは気づいていた。
 だが正体はわからない。
 害のないものか悪意ある霊か判断できないが、愛犬であるポチの様子を見ていると悪い霊ではないのかもしれないと朝倉さんは仰る。
「ポチも気づいているの。よく見てる、何もないとこ」
 それは犬猫にとってたびたび見られる習性ではないか、私がそう尋ねる前に朝倉さんは答えた。
 ――こないだなんか貰ってた。
 ポチ嬉しそうだったから、たぶん何か良いもの。
「待ての姿勢とってるなぁって思ったら、私がボール投げたときみたいに、いきなり部屋の隅まで口から飛びついてった」
 故に現在もさほど心配はしていないという。
「引越しってお金かかるから、極力やりたくないしねぇ」

 青梅線羽村駅から徒歩十分ほど、老人ホームが近いマンションのお話である。
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和みました〜。次回、背筋がゾクッとくるものお願いします(^^)

2015-05-25 00:30 │ from 名無しURL

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