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ゆくえふめい


 ノボルさんの実家は鳥取の『超』がつく田舎である。
 隣家は数十メートルで、裏手には山へと続く林が広がっている。
 
 ある日の遅くなった夕餉のとき、音がする。話し声が家の外からする。
 誰か、いや、誰かたちが、数人がシャベルで穴を掘っている。
 ザッ、ザッ、ザッ。
 ノボルさんが十七年生きてきて初めての異音だった。
 父親と母親の顔つきから、緊張していることが伺いしれる。
 家族の誰も確認しようとしない。カーテンをめくり窓をあければ確認できるというのに、みな意固地になったようにテレビを凝視している。
 一時間ほど経ったころ、音は止み、代わりに車が去っていく音がした。

 ノボルさんが窓の外をのぞきみたところ、車種はわからないが黒塗りの車が去っていくところだった。
 後部座席の一人と目があったような気がして、慌ててカーテンに隠れたという。
 
 翌日から三日間、ノボルさん宅の郵便受けには血塗れのお守りが突っ込まれていたそうだ。父親も母親もかたく無視し、ノボルさんが警察に届けた方がいいんじゃないかと提案すると、両親は激昂して注意したという。

「僕が経験した怖い話なんてそれくらいです。大したことないでしょう? えぇ、たぶんあれは警告だったんでしょう。おっかない人たちからの。幸い両親は二年前に大阪に越しましたから、林に何が埋まっているかは知らなくて済みそうです」
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あんまり怖くない

2016-11-04 15:20 │ from のわURL

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