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ちょっとした話

 次回のイワレ記事作成のため、新宿区戸山にある箱根山に足を運んだ。
 新大久保から歩いて二十分ほど。
 ティーンで混雑する韓国系のショップが途切れると、空気は急転する。インフルエンザが蔓延する教室に入ったときのような、目には見えないというのに、どこか空気が毒気を帯びている。ただこの毒気は、高齢者にはきっと届かない。生気と反対の位置にある空気。
 その中で歩く自分は場所柄、ガセ情報で裏風俗を探すにーちゃんにしか見えないな、と思いながら目的地を目指す。
 イワレ記事用の写真は別日の夜に訪れるつもりだが、昼間訪ねるとそこはどこにでもある春の公園だ。登山とは呼べない四十四メートルを登っても大した景色は見えない。団地が目前に広がるばかりである。

 だがこの場所では百体以上の人骨が掘り出されている。
 骨はドリルによるものと思われる穴開きや、ノコギリで切断された跡がある。
 人骨は、悪評高き日本軍の731部隊による人体実験されたアジア人である可能性が高い。
 四分の一は女性で、未成年者も含む。

 試しに何枚か写真を撮ってみる。
 ネットで見た体験談では昼間でも『白い女』や『人魂』が写るという。 
 だが撮影した写真には何の異変も無い。
 その代わり撮ったこともない、真っ黒な画像が四つ並んでいる。
 このこと自体、何の不思議もない。
 ポケットに入れている間、もしくは撮影する直前に誤作動し撮影ボタンが押されたのだろう。
 写ったのはポケットの暗闇。
 そう考えた。怪異とは呼べるわけもない。
 なんとなく写真の詳細情報を見る。
 撮影の日付は二月二十四日の金曜日、午後四時頃。
 思い出す。
 この日は平日。私は仕事中。脳裏に微かに警告音が鳴る。キィー……ン。厭な予感がする。
 思い出す。この日、私は携帯をアパートに忘れていった。
 メールを確認すればその日付で女から返信を催促するメールが届いていた。それに対応する私のメールもあった。
 
 となると――写真は誰が撮ったのだろう? いつの間に私の携帯に入っていたのだろう。
 泥棒が忍び込んで撮った? そっちの方がまだいい気もする。
 それでも月末までに再び私は箱根山を訪れなくなくてはならない。それも夜に。イワレの記事を更新するために。次回は一体何が写るのだろう? 

170312.jpg

 そして以下が本題である。唐突だが勧誘である。暗がりへのお招きです。
 ――こんなスリリングな体験、貴方もいかがでしょうか。
 正直に申しますと、世間で話題になる『パワースポット』があるということは、イコール『マイナススポット』もあるということです。
 このことわかるように参加することによるマイナスはあってもプラスは特にはありません。
 ですが――やや偏屈でも気立ては悪くない我々、貴方が参加してくれることを諸手をあげて大歓迎します。
 イワレは記事の投稿者を募集しています。


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コメント
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いつも楽しみに訪問しています(*^^*)

4枚の黒い写真…(・・;)
数字が良くないこともあり、より不思議な感じが伝わってきます。

2017-03-19 14:52 │ from ゆかURL

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