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風俗グラビアの撮影

 中谷さんは風俗専門のフリーカメラマンだ。
 怖い体験はないですかと話を振ると、苦笑いしながら答えてくれた。
「店舗のスタッフと揉めるのが一番怖いけど……」
 以前、とある店舗にグラビア撮影を中谷さんは依頼された。
 ホテルの一室で撮影は行われた。
 最後の一人は二十台前半だろうか、可愛い娘だった。源氏名は確かハナだったそうだ。
 何度もポーズをとってもらい、撮影は三時間にも及んだ。

 自宅兼職場に戻り、パソコンに写真を取り込んだ。
 一人目、あまり可愛くはないが愛嬌はあった、
 二人目、スタイルは素晴らしく良い。
 三人目、どうしようもない。
 四人目、五人目、六人目……。
 最後の「ハナちゃん」は可愛く撮れている自信が中谷さんにはあった。
 素材が良ければ素人にだっていい写真は撮れる。
 写真をディスプレイ一杯に拡大すると、ハナちゃんの横には般若のように顔を歪めた醜女が写っていた。
 中谷さんはパソコンの前で長い間固まった。
 今までカメラマンとしてのキャリアは五年になるがこんなことは一度もなかった。
 あの場には自分と「ハナちゃん」以外、誰もいなかった。風俗の撮影にスタッフが付き添うことはあっても、基本は二人きりだ。もし他に人間がいたら、撮影時にカメラに写らないように自分が絶対に指示をするはずだ……。
 そこまで考えて中谷さんはパソコンの電源を切った。
 人外のもの、幽霊としか考えられなかったという。
 
 二日後、店舗のスタッフに納品はまだかとせっつかれ嫌々ながら再び写真を確認すると、そこにはただの可愛い女の子しか写っていなかったという。
「彼女がどんな因果を抱えているか僕には知りようなかったけど……。ああいう存在ってデジタル写真にも容赦しないものなんですよ」
 似たような現象はその後二回あったという。

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