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通夜の案内看板

 連休をゲームに費やしていた辰村さんが丸一日ぶりに外に出ると、コンビニに行く途中に通夜の案内看板が設置されていた。

「○○家は……」

 近所に葬儀ホールはない。
 二年住むが今まで見たことが無い。
 不審に思った辰村さんが看板に近づくと、指マークの矢印がいくつもついていた。
「○○家はこちら。→↓→」
 示される道順を目で追うと、そこは辰村さんが住むアパートだったそうだ。
 何かの間違いだろうと辰村さんは部屋に戻った。
 鍵を入れ、ドアを小さく開けると、隙間から線香の煙が漏れてきた。
 次いで女の声が飛んできた。
「はやくおいでよ」
 辰村さんはドアを閉め、一目散で駆け出したという。
 引っ越した後に調べたが、何か因縁のある場所ではなかったそうだ。


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