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柊鰯

 一晩泊まった山本さんが彼氏のアパートから出た時、奇妙なものを見かけたという。
「枯れた葉っぱと、枝に刺さった魚の頭が飾ってあったの。何あれ、おまじない?」
 それは柊鰯ですよ、と私は教えてあげた。
 節分の魔よけとして、柊の小枝に焼いた鰯の頭を門口に挿したものだ。
 枯れていたのは節分からズボラに、放置していたからだろう。
「そうなの?」
「ええ。ガムテかなにかで、くくりつけておきますね、門のあたりに。柊のトゲが鬼の目をつくとかで」
「他人の家に飾るものなの?」
「は?」
 柊鰯は彼氏のアパートのドアに飾ってあったという。もちろん彼氏はつけていない。
 魚は鰯ではなく、鯛くらいの大きさの、一つ目の魚だったそうだ。
 腐臭を放つそれがドアノブにかけてあったという。

 私が知っている柊鰯とはいささか違う趣旨のようだった。

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